日本の片隅にいる20歳女子のひとりごと

ある人のブログに感化されて始めてみました。文章を読んだり書いたりすることが大好きな20歳女子です。

暖かくない春

私は春が好きです。
自分の誕生日が春だし。
なにより、春は暖かい。生命の季節。

けれど、こちらの春はどうだろう。
2010年にある26歳の男性が焼身自殺をしたことがきっかけで起こった、民主化を主に掲げる大規模なデモ。
 
新聞をみていて「そういえばアラブの春について細かい概要が分からないなあ」と思ったので調べてみました。

[事件]
チュニジアに露天商を営む、
ハメド・ブアジジという、26歳の青年がいた。
彼は、両親ともに身体が悪かったため、高校も行かず、露天商で果物や野菜を売っていた。露天商をするために国に露店での商売許可を何度も求めたが、無視され続けていた。
 それでも働かなければいけないと露店を出した。

彼には、家族で一緒にバンに乗るという夢があったんだ。

しかしそんなある日、役人が彼の商売道具と商品を取り上げた。
彼は何度も返して欲しいと言いにいったが、その度に帰って来たのは役員の女性の平手打ちと罵声だった。
 
 諦めかけた彼は、野菜や果物をのせるためのリアカーを引きながら役所に赴いた。
そしてもう一度呼びかけた。
「商売道具をどうか返してほしい。」

それでも役所は返してくれなかった。

彼は最後の勇気を振り絞り、
役所の前でリアカーと自分にガソリンをかけて...




火をつけた。

この行為を兄がFacebookに投稿し、政府に対する人々の怒りに火を付けて、デモ「アラブの春」は起こった。
彼の兄はこうすることしかできなかった。弟をとめられなかったらしい。


春は春でも世界一冷たい春。
この民主デモが彼らの平和を生むのなら、成功と言えると思う。
だけど、多くの犠牲を払いつづけないと人間は平穏を取り戻せないのかな。

アラブ世界に本当の春が来るのは、
いつだろう。